前副知事、接待認める=同席の県幹部ら聴取−町村会汚職・福岡県警(時事通信)

 福岡県町村会による贈収賄事件で逮捕された前副知事中島孝之容疑者(67)が、町村会側から受けたとされる飲食などの接待を認めていることが捜査関係者への取材で分かった。接待にはほかにも複数の県幹部が同席していたとされ、県警捜査2課は20日までに、元部長(退職)と現職課長を任意で聴取した。
 接待は、架空請求で町村会から現金を詐取したとして逮捕、起訴された元事務局次長(70)と参事(49)の供述で判明。2人の公判で検察側は、接待が20年以上にわたる慣習だったと指摘した。
 関係者によると、中島容疑者らは町村会側の費用で福岡市内の高級クラブやマージャン店に行ったほか、ゴルフや北海道などへ視察名目で旅行もしていたという。同席したとされる県幹部は、いずれも同容疑者のかつての部下だった。 

【関連ニュース】
小学館社長かたり女子大生だます=容疑で41歳男逮捕
最新サイバー攻撃、世界2800カ所に=東欧犯罪集団が中国経由で?
振り込めグループ6人逮捕=46都道府県、400人被害か
山内衆院議員の元秘書逮捕=支援者から3000万円詐取容疑
リフォーム代名目で1500万詐取か=容疑で43歳男逮捕

業界つなぎ留めろ…自民、各種団体と懇談(読売新聞)
参政権掲載は6教科書 センター試験 つくる会が疑問点 (産経新聞)
中国のゴルフ会員権虚偽販売=詐欺容疑で社長ら逮捕−被害7億超か・警視庁(時事通信)
<女性転落>間一髪で救助…線路の間に寝かせ JR高円寺駅(毎日新聞)
ブラジル人「以前から盗み」…名古屋ひき逃げ(読売新聞)

リフォーム代名目で1500万詐取か=容疑で43歳男逮捕−警視庁(時事通信)

 住宅をリフォームすると偽り、工事代金名目で金をだまし取ったとして、警視庁大井署は17日までに、詐欺容疑で、東京都葛飾区東新小岩、無職鈴木篤容疑者(43)を逮捕した。
 同署によると、同容疑者は容疑を否認。2008年4月以降、練馬区の男性会社役員(59)から計約1500万円を詐取した疑いがあるとみて調べている。
 逮捕容疑は今月上旬、品川区にある男性の母親(80)宅のリフォーム工事をしたと偽り、工事代金名目で42万円を詐取した疑い。
 同署によると、同容疑者は母親宅の天井裏に防腐剤をまいたなどとして、複数回にわたり、男性に工事代金を請求していた。
 知人の忠告を受け、男性が別の業者に点検してもらったところ、防腐剤をまいた形跡などはなかったという。 

【関連ニュース】
エビ養殖詐欺、元幹部に無罪=「故意認められず」
工場跡地洗浄めぐり3000万=筑波大教授かたる
振り込め詐欺で顔写真公開=1億2000万引き出しか-15日に集中警戒・警視庁
中国のゴルフ会員権販売で詐欺=容疑で社長ら11人逮捕
県アルバイト職員を逮捕=8000万円詐取か

水俣病患者会の23人が提訴へ(産経新聞)
<長谷川等伯展>展示作業行われる 東京国立博物館(毎日新聞)
ホッキョクグマ 引っ越しの双子 札幌でお別れ会(毎日新聞)
放火罪 男性に無罪 大阪地裁判決(産経新聞)
首相の「カネ無心」聞かぬ、知らぬと邦夫氏(読売新聞)

<端午の節句>サトウハチローの詩で童謡、CDなど寄贈へ(毎日新聞)

 愛知県高浜市の節句人形会社「吉浜人形」の働きかけで、詩人サトウハチローの未発表の詩に作曲家・服部隆之さん(44)が曲を付けた端午の節句の童謡「五月人形の行進」が作られた。近く同社が全国の幼保育園約3万5000園に楽譜とCDを寄贈する。

 吉浜人形は桃の節句を歌う「うれしいひな祭り」(サトウハチロー作詞、河村光陽作曲)の使用許諾権を持つ。「五月人形の童謡がないのは寂しい」と思い立った同社が3年前、サトウハチロー記念館(岩手県北上市)に持ちかけ、新たな童謡づくりが始まった。

 記念館はハチローの未発表の詩から「五月人形の行進」を提供し、曲作りはハチローと親しかった作曲家・服部良一さんの孫隆之さんを推薦した。隆之さんも「サトウさんの詩ならぜひ作曲したい」と09年6月に快諾、このほど完成させた。歌いやすい明るい曲で、同社のCMでも使用する。

 記念館の館長でハチローの実子、佐藤四郎さんは「父も生前、五月人形に不公平と言っていたので、あの世で喜んでいるのではないでしょうか」と話す。吉浜人形の神谷毅社長は「伝統文化の底上げに役立つことで、これまでの恩返しをしたい」と語った。【安間教雄】

【関連ニュース】
マグロのぼり:力強く「ぶるんぶるん」 葛西臨海水族園にお目見え
あちこち・あいち:凧力強く大空に−−田原 /愛知
鉄腕アトム:和服姿で五月人形に 世界初の裸足姿 かぶとも装着
話題:寒風に色鮮やか 幟(のぼり)作り始まる 福岡・朝倉
鯉のぼりの寒ざらし:大寒に川面で映える−−岐阜・郡上

ミュージシャン竹前容疑者を逮捕=自宅で大麻所持容疑−神奈川県警(時事通信)
石巻2人刺殺 元交際相手の少年ら侵入後すぐに2階に(毎日新聞)
介護福祉士に医療の専門知識を―日慢協が新規講座(医療介護CBニュース)
「リアル鳩カフェ」初開催=お茶飲みながら国民と懇談−鳩山首相(時事通信)
小沢氏、事件に言及せず(時事通信)

<救護被爆>厚労省が認定緩和 広島・長崎指針を全国通達へ(毎日新聞)

 被爆者を救護、看護するなどして被爆した「3号被爆者」の認定を巡り、厚生労働省は、従来の認定基準を今月中に大幅に緩和して広島県・市、長崎県・市が昨年定めた新審査指針を全都道府県に通達する方針を固めた。各都道府県はこの新指針に基づき審査するとみられ、従来の基準では認定されなかったケースでも、認定される可能性が高まった。

 広島市は被爆者援護法が定める「3号被爆」について「1日10人以上の救護・看護」を基準に認定してきた。3号被爆に関する全国的な統一基準はなく、多くの都道府県が同市の基準を準用してきた。

 これに対し、基準外の被爆者7人が同市を提訴。広島地裁は昨年3月、「認定基準は不当」と判断。広島、長崎の4県市で判決を基に新指針を作成し、11月から運用している。

 4県市の新指針の一つ目は、15人以上の被爆者がいる収容施設か、5人以上の被爆者がいる閉鎖空間に、おおむね2日間出入りしていれば認められる。二つ目は、1日あたり被爆者5人以上との接触がある場合。【矢追健介】

 【ことば】▽救護被爆▽ 被爆者援護法は、直接被爆した人(1号被爆者)や原爆投下後2週間以内に長崎・広島両市に入った人(2号被爆者=入市被爆者)などの他、「放射能の影響を受けるような事情の下にあった」人も被爆者として認めている。同法1条3号で規定していることから3号被爆者と呼ばれ、救護被爆もこの3号に含まれる。認定作業は都道府県が国から受託しているが、審査基準が偏らないよう厚生労働省が通知している。

【関連ニュース】
最低賃金:引き上げ検討、厚労省と経産省が初会合
厚労省:学童保育の補助継続へ 「待機」多く方針変更
介護従事者:介護報酬改定で給与増と厚労省 疑問の声も
再診料:時間外対応の診療所など加算 厚労省政務官が示唆
冬のボーナス:12%減…最大の下落率 厚労省調査

石川被告の進退で「党の判断も」 鳩山首相が予算委で言及(産経新聞)
「北朝鮮に送るぞ」 会社役員を監禁・暴行容疑の男ら4人逮捕(産経新聞)
競技施設は20キロ圏内 五輪招致で広島市(産経新聞)
山本病院 死亡患者だけ執刀 理事長「簡単な手術や」(産経新聞)
<ニイウスコー>循環取引に約30社介在 不正隠ぺい狙う?(毎日新聞)

<エンダン文庫>母国でも語り継ぐインドネシア人青年の勇気(毎日新聞)

 宮崎県日向市の海水浴場でインドネシア人青年が、中学生を助けようとして命を落とした事故から2年半。その勇気ある行動をたたえる図書館が母国に建設される。東京都青梅市の小学校臨時教諭、井上実由紀さん(32)が自主製作した青年のドキュメンタリー映画が多くの人の心を動かして実現した。井上さんは「彼を語り継ぎ、両国の人々の思いをつなぐ場になれば」と願っている。【小泉大士】

 青年は漁業研修生だったエンダン・アリピンさん(当時21歳)。07年8月、おぼれる中学生2人を助けるため海に飛び込み、中学生は無事救助されたが、エンダンさんは翌日、遺体で見つかった。事故当時、ジャワ島の日本人学校に勤務していた井上さんは、エンダンさんの家族や関係者を取材し、映画「マス・エンダン」を製作。両国で計約70回上映され、約7000人が鑑賞した。

 「忘れかけていた大切なことに気付かせてくれた」。誠実な人柄と周囲の悲しみを伝えた映画は反響を呼び、多くの人から支援や寄付が寄せられ、百数十万円が集まった。

 井上さんは、義援金でジャワ島北西部の西ジャワ州チルボンのエンデル村にあるエンダンさんの母校の小学校に図書館を建てることにした。広さは約70平方メートル。「エンダン文庫」と名付け、村の識字率向上につながればと、大人も利用できる寺子屋のような場をイメージした。日本の絵本を翻訳して寄贈し、集会場としての機能も持たせる。3月末に着工し、今年、エンダンさんの命日に開館する予定。

 設計は、都内の設計事務所勤務、小林一行さん(28)と東京芸大助手の樫村芙実(ふみ)さん(27)が担当した。「あしなが育英会」の奨学生だった小林さんは映画を見て、父親をがんで亡くした自らの体験と重ね合わせて共感し、育英会の寮でインド洋大津波遺児の留学生らのため上映会も開いた。

 井上さんは「多くの人が風化させるべきではないと行動した。エンダンさんのように貧しくても、夢抱く子供たちが育ってくれたら」と話している。

【関連ニュース】
雑記帳:本入った福袋、図書館が100パック限定貸し出し
まちかど:川口市立中央図書館、来館500万人突破 /埼玉
インフォメーション:第15回日本絵本賞投票を受け付け中
本はともだち:ハロー・ディア・エネミー!80作品展 絵本から考える平和と寛容な心
飯塚市議会:調査特別委、図書館条例改正案を否決 /福岡

小沢氏の「検察勝る」発言を批判=共産・市田氏(時事通信)
雑記帳 下関だって龍馬ゆかりの地…長府博物館が資料公開(毎日新聞)
「検察捜査で明らかに」小沢氏、政倫審に慎重(読売新聞)
検察側が菅家さんに無罪求刑、そして謝罪 足利再審(産経新聞)
厚労政務官の実績、7割「分からず」=仕事ぶり伝わらず? −NPO調査(時事通信)

無償化…私立高、逆に競争率上昇 関西3府県で入試始まる(産経新聞)

 大阪、京都、兵庫の3府県の私立高校で10日、平成22年度の入学試験が一斉にスタートし、約13万2800人が試験に臨んだ。来年度から始まる公立高校の授業料無償化などの影響で「私学苦戦」も予想されたが、結果は3府県とも志願者数や競争倍率はアップ。私学関係者は「公立高の競争率が高まるのを警戒して受験生が増えたのではないか」と分析している。

 この日入試が行われた私立高校は大阪92校、京都37校、兵庫41校。各府県の私立中学校高等学校連合会によると、競争倍率は大阪3.44倍、京都3.3倍、兵庫3.51倍で、いずれも前年度より上昇。特に大阪は来年度、世帯年収350万円以下の生徒の授業料を実質無償化する府の独自施策が始まることもあって、記録が残る3年度以降では最も高い倍率となった。

 大阪市旭区の常翔学園では、早朝から塾関係者らの激励を受けた受験生が次々に試験会場の教室へ。緊張した表情で試験開始を待ち、合図とともに問題に取り組んでいた。

【関連記事】
子ども手当法案と高校無償化法案を閣議決定
高校生の留学、2割近く減少 不況の影響か
不況でも削れぬ…中学生の塾代最高 年間18万7千円
教室で同級生の財布盗む 容疑で私立高校生ら逮捕
府税収入1兆円割れ…橋下知事、予算で議会と初の意見交換

<山形大>「文章のいろは」必修科目に(毎日新聞)
【剛腕の実像 小沢氏不起訴】(中)「力は…」「ザル法」利用 党費独占(産経新聞)
新潟の福田組が5億円所得隠し…国税指摘(読売新聞)
首相動静(2月9日)(時事通信)
「50歳」 まだまだ現役 明石のプラネタリウム(産経新聞)

みんなの党、じわり存在感…民主・自民も警戒(読売新聞)

 昨年8月の衆院選直前に発足したみんなの党(渡辺喜美代表)が存在感を徐々に増している。

 「政治とカネ」の問題などでつまずいた民主党や、その民主党を攻めきれない自民党に飽き足らない有権者の受け皿になるとの見方があり、今夏の参院選に向けた候補者擁立作業も急ピッチで、他党は警戒を強めている。

 読売新聞が5〜6日に行った世論調査では、みんなの党の政党支持率は1%、参院比例選投票先では共産、社民と並ぶ2%だった。毎日新聞の世論調査では政党支持率が公明党(5%)を上回る6%で、民主、自民両党に次いだ。単純比較はできないが、短波放送「ラジオNIKKEI」による個人投資家対象のインターネット調査で政党支持率が50%で1位となるなど、支持層が広がりつつあることをうかがわせる数字もある。

 先の衆院比例選では社民党に肉薄する計約300万票を獲得、5議席を確保。その後、参院で無所属だった川田龍平氏が入党し、自民党を離党した前衆院議員の小野次郎氏が今夏の参院比例選候補に名乗りを上げるなど、党勢拡大の動きは活発だ。江田幹事長は9日の記者会見で、「民主党が自民党旧経世会(旧竹下派)のDNAに変節したようだ」と「政治とカネ」の問題を批判。その後、「民主党が期待を裏切り続けているため、みんなの党への期待感が膨らんでいる」と手応えを語った。経済団体などから意見交換を求められることも増えているという。

 政界再編論者の渡辺代表は参院選に向け「2ケタの当選者を出せば、その後の政界再編で中核的役割を果たせる」と計算する。現時点では選挙区1人、比例選3人の4人の公認を決定しており、今後、選挙区では改選定数が3以上の東京、神奈川、大阪などでの擁立を目指し、福岡、栃木などでの戦いも視野に入れる。他党も「行政改革や公務員制度改革への国民の関心は高い」(自民党幹部)と、警戒を強めている。

太っていなくても糖尿病 製薬会社調査 3人に1人が油断(産経新聞)
<露ヘリ銃撃>北海道の漁船を強制捜査へ 区域外操業の疑い(毎日新聞)
トヨタのリコール、米に冷静対応求める…国交相(読売新聞)
<山本病院事件>不要ながん治療や検査繰り返す 死亡患者に(毎日新聞)
<マンション火災>1人暮らしの50歳女性死亡 名古屋(毎日新聞)

<子ども手当>親「不詳」の子は同額施設に給付 厚労相方針(毎日新聞)

【元厚生次官ら連続殺傷 最終弁論(上)】被告は心神喪失か耗弱 弁護人、検察側鑑定を厳しく批判(産経新聞)

 (13:30〜13:50)

 《元厚生次官らに対する連続殺傷事件で、殺人や殺人未遂などの罪に問われたさいたま市北区の無職、小泉毅被告(48)の第8回公判が10日午後、さいたま地裁(伝田喜久裁判長)で始まった。この日の公判では弁護側の最終弁論が行われ、最後に改めて小泉被告が意見を述べる予定だ。一連の公判は今回で結審する》

 《前回公判で検察側から死刑求刑を受けた小泉被告。これまでの公判では元厚生次官らを殺傷したことを認め、「子供のころに飼っていた犬のあだ討ち」などと説明したが、一方で「私が殺したのは、邪悪な心を持つマモノであると、今でも確信している」と、無罪を主張している。弁護側がどのような観点から小泉被告を弁護し、最終弁論を展開するのか注目される》

 《起訴状によると、小泉被告は平成20年11月17日夜、さいたま市内の元次官、山口剛彦さん=当時(66)=宅で、山口さん夫妻を刺殺。翌18日夜、東京都中野区の元次官、吉原健二さん(78)宅で、吉原さんの妻、靖子さん(73)を包丁で刺して殺害しようとしたほか、元社会保険庁長官の横尾和子さん(68)と家族の殺害も計画したなどとされる》

 《午後1時28分、さいたま地裁301号法廷には、すでに小泉被告が弁護人の前の長いすに座っている。白いジャンパーを着て、穏やかな表情。裁判長の方を見たり、検察官の方を見たりしている。伝田裁判長が開廷を宣言する》

 裁判長「本日は弁護人の弁論を行います」

 《小泉被告の弁護人が立ち上がり、最終弁論書の読み上げを始めた》

 弁護人「被告人は本件犯行を私怨(しえん)、義憤としています。35年前に殺された愛犬チロのあだ討ちや、社会の不正への義憤などとしています。また、検察官は、計画的な犯行で、用意周到に準備されていて、動機も身勝手極まりないとしています」

 《弁護人はまず、小泉被告の主張や検察官の主張を確認した上で、自分の主張を述べていく》

 弁護人「まず、被告人の責任能力についてですが、妄想性障害に罹患(りかん)しており、心神喪失か心神耗弱状態にあったと考えます」

 《小泉被告は、弁護人のこの言葉を顔色も変えずに聞いた。弁護人が、その理由を説明していく》

 弁護人「動機の了解可能性が必要ですが…」

 《「了解可能性」とは、犯人が正常な心理状態だったかどうかや、正直に動機を語っているかなどを検証するための考え方だ。一般には『了解』できない、あまりに異常な動機を述べている場合、心神喪失か心神耗弱だと考えることも可能と主張しているようだ》

 弁護人「被告人の語る動機は了解可能とはいえません。犬の殺処分の恨みや不正への義憤などといった動機は、死刑を覚悟しながら人を殺傷するにはあまりに軽いものです」

 《弁護人は、これまでの公判で明らかになった事実などを振り返りながら、35年前に愛犬を殺されたことにこだわる小泉被告の供述などが不合理であると強調した。さらに、小泉被告について責任能力があると結論づけた獨協医大越谷病院、井原裕教授の鑑定について、動機の分析などが不十分と厳しく批判する》

 弁護人「井原鑑定は不十分な鑑定で重大な点に踏み込んでいません。『被告人が社会への不満を抱き、被害者意識が生じていった』といっても、なぜ不満が生じていったかに踏み込まないと鑑定にならない」

 《弁護人は、井原鑑定が不十分な理由を整理して、まとめていく》

 弁護人「まず、鑑定医と被告人の信頼関係が築かれていなかったし、井原医師は信頼関係の構築が必要とも思っていませんでしたし、不十分な診察しか行われていなかったのです」

 《弁護人は、小泉被告の証言から鑑定が行われたのが9回で、そのほとんどが1回1時間程度だったとした上で、難しい点については踏み込んだ鑑定が行われなかったと強調した。特に、35年前の愛犬の話は聞きながら、ここ10年の小泉被告の心理状態について、あまり触れていないことを厳しく批判する》

 弁護人「公判でも井原医師自身が『拘置所の中で被鑑定人(小泉被告)を怒らせても仕方がないので執拗(しつよう)に聞くことはしませんでした』と証言しています。さいたま市に転居してから10年間が重要なのに、そこについて深く聞いていないのです」

 《さらに再び、動機の分析についても触れていく》

 弁護人「愛犬のあだ討ちが、赤穂浪士や(イラクなど)悪の枢軸国の(対米?)報復と同一線上にあるとしていますが、それと愛犬チロの殺処分は同一線上には論じられません」

 《さらに弁護人は、「妄想性障害」についての学術的な定義をあげて、小泉被告が妄想性障害に当たる可能性を再び強調。その後、今度は井原鑑定以外の精神鑑定を行わせなかった裁判所も批判した》

 弁護人「不幸なことに、被告人の精神構造は解明するに至りませんでした。裁判所が精神鑑定を認めなかったのです。死刑ならば取り返しがつかないことになるのですから…」

 《弁護人は、さらに弁論書の読み上げを続けていった》

 =(中)に続く

【関連記事】
元厚生次官ら連続殺傷 論告要旨(下)「極悪非道で一分の同情の余地もない」
元厚生次官ら連続殺傷 論告要旨(上) 「残忍極まりない凶悪な犯行」
「自らの命をもって償う以外にない」そのとき被告は体をねじり…
「“マモノ”は単なる悪態」被告の無罪主張を一蹴する検察官
元厚生次官ら連続殺傷 「マモノとは何か」とただす裁判官 被告は「あだ討ちだった」

<雑記帳>建設会社が「わさびチョコ」発売(毎日新聞)
11年前の殺人、4人逮捕=別の強殺事件で起訴の男ら−宮城県警(時事通信)
銃撃漁船の2船長逮捕、漁業調整規則違反容疑(読売新聞)
<不動産仲介会社>わいせつDVD店入居させ逮捕 警視庁(毎日新聞)
被害者は市内の男性=別の場所で刺されたか−福島(時事通信)

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。